仙台こまくさ会

仙台と近郊の中高年の山歩き愛好会です。月に1〜2回、東北の山を登ります。会員募集中です。

2022年7月10日(日)千年クロベに会いに行く

雨のため土曜日から日曜日に順延して、栗駒山麓の標高850mの巨大古木のクロベに出会いに行く。

世界谷地駐車場からブナ林が続くふるさと緑の道を湯浜コースへと向う。

広大なブナの樹林帯は日差しは避けられるが、無風で蒸し暑い。快適ではないがブナの息吹、セミのにぎやかな鳴き声と野鳥のさえずりを聴きながらゆっくりペースで歩く。約1時間で開けた大地森分岐に着き、木のベンチで休んで汗を拭い水を飲む。案内板があり、湯浜コースから再びブナ林を歩き進む。突然目の前に1羽のアサギマダラが近づき、ヨツバヒヨドリの花を探してか、あっという間にひらひらと飛び去っていく。

約1時間程で大地沢からの流れる音が聞こえてくる。清水で手を冷やし蒸し暑さから束の間解放されて沢を渡るが、次の小桧沢はぬめり苔の渡りで苦労する。

2008年の内陸地震の被害で廃道になった林道に出る。さらに歩き続けると古木のクロベが多く自生しているところから、少し藪の中の道を歩いて行くと、すぐ目の前に巨大なクロベに出会う。根元の上の幹の内側は落雷被害か、深い大きな裂目があり痛々しく、樹齢1000年というクロベの印象的な姿に出会う。

静かに鎮座し沈黙する黒檜にこの地で何を見続けてきたのかと、思わず問いかけたくなる。

帰りの世界谷地湿原は木道が整備されて歩きやすい。観光で有名なニッコウキスゲワタスゲの群生はすでに終わって見当たらず、僅かにトキソウ、キンコウカとカキランが咲いている。


※8月例山行予定は 8月27日(土) 荒雄岳(983.9m)です。